毎日がんばっているのに残念な習慣になってる!?「歯磨きの落とし穴」って?

 

 

子どもの歯磨きは仕上げ磨きもあり、忙しい朝などは何かと大変。

では、その貴重な時間を割いてやっている歯磨きですが、本当にきちんと歯を磨けていますか?

歯磨きで何を磨かないといけないのでしょうか?

今回はママ歯科医である進藤さんに、「毎日がんばっているのに残念な習慣、歯磨きの落とし穴」についてお話いただきます。

お子さんの歯磨きタイム、何を磨いてますか?

「歯磨きで何を磨いていますか?」と質問されたら「えっ、歯の汚れでしょ!」とお答えになる方が多いかもしれません。

使い終わった食器は「汚れを落とすため」に洗いますね。それと同様に、歯ブラシで歯を磨くとき、ただひたすら歯をゴシゴシ磨いていませんか?

実はここに大きな落とし穴があるのです!

 

“歯磨き=歯ブラシ”は落とし穴!

実は歯磨きは食べかすを落とす、という目的もありますが、もっと重要なのは、歯垢(プラーク)を落とすことです。

昔、学校でやったことのあるママもいるかもしれませんが、お口の中を染める“染め出し剤”で染まる場所です。歯垢は“汚れ”とは違い、1g中に約1000億もの細菌がひしめいていると言われる“菌の塊”です(※1)

お子さんの歯磨きの目的は、むし歯や歯肉炎の原因となる歯垢(プラーク)を歯の面からオフすることです。

近年、歯垢はバイオフィルムの一種ととらえられるようになりました。(※2)排水口にヌルヌルとへばりついているのもバイオフィルムです。簡単に流すだけではとれません。機械的に落とす作業が必要となります。

道具は歯ブラシだけで充分でしょうか?

筆者は答えはノーと言うでしょう。

歯と歯の間に歯ブラシは入らず、そこにバイオフィルムが残っているからです。そのため、一生懸命歯ブラシで磨いているのになぜむし歯が!? という事態が起きるのです。

 

歯ブラシに慣れたら1歳でもフロスを使いましょう

歯ブラシに慣れたら、少しずつ上の前歯からフロスを始めましょう。フロスを使う目的は、歯と歯の間の面についた歯垢を落とすことです。ただ間に入れるというよりは、隠れた面をフロスを使ってこそげ落とすとイメージすると良いでしょう。

むし歯も歯周病も「細菌感染症」です(※2)。親子で立ち向かうべき敵は、歯の表面についたバイオフィルムなのです。

ただし、フロスや歯ブラシでがんばっていても、どうしてもおうちだけのケアは限界があると思います。歯科医院で定期的なクリーニングを受け、磨き残しなどをチェックしてもらいましょう。

 

忙しい毎日のポイントはリスクの高い場所から歯磨きスタート

やみくもに歯を磨くだけでは、実は敵を見間違えていたことになります。

でもママが頑張ろうと心がけていても、小さな子どもは眠くなってしまったり、イヤイヤ期だと数秒しか口を開けてくれなかったりしますよね。

そんなときに筆者がオススメしたいのが、リスクの高い場所を把握して効率よく歯垢をオフする技を身につけることです。

まずはその子のむし歯や歯肉炎になりやすいリスクの高い部位を歯医者さんで教えてもらうとよいでしょう。

子どもで細菌によるバイオフィルムができやすい場所は、

● 歯と歯の間

● 下の歯の裏側

● 歯並びがデコボコと乱れているところ

● 詰め物や被せてあるところ

です(※3)

さらに、むし歯になりやすいところは

● 奥歯の歯と歯の間

● 生え始めの奥歯の溝

です。

年齢別では、

1歳…奥歯の溝、授乳中は前歯の表や裏側や歯と歯の間

2歳…奥歯の歯と歯の間、生えてきた第2乳臼歯の溝

3歳…奥歯の歯と歯の間、奥歯の溝

がリスク部位になりやすい場所に思います。

小さな子どもの場合、食後すぐに歯を磨きましょう(※4)。そして、リスク部位になりやすい場所からスタートすると、イヤイヤ期でもリスク部位を磨くことができます。

うがいができるなら、ご飯を食べたらすぐに口をゆすぎ、まずは食べかすをオフ。

歯ブラシで1番奥の大きな歯をまず磨く。次に前の方へ順番に磨く。次はフロスを使って奥歯の歯と歯の間からフロッシング。余裕があれば前歯の間まで順番にフロッシング。

生まれつき永久歯の本数が足りないことがありますので、乳歯だからそのうち抜けると思ってケアするのではなく、乳歯も大切にケアしましょう(※5)

むし歯は1日、2日で急に進むわけではありませんが、乳歯は永久歯に比べて柔らかいため進行が早いです。

できれば、1週間に一度、余裕のある週末やパパや家族が手伝ってくれる日にお子さんのお口の中の全ての歯の面をキレイにするDayを設け、翌週に細菌を持ち越さないなどご家庭で工夫してもよいでしょう。

また、かかりつけ歯科医を持ち、定期的にリスク部位のチェックやバイオフィルムが残っていないかなどのチェックを受けるとよいでしょう。

 

毎日、確実に歯磨きしたいけど子どもは嫌がるし寝てしまうし、忙しい……とジレンマになっているママも多いのではないでしょうか。かく言う筆者もその1人です。

まずは敵を知り、“歯磨き=歯ブラシ”のイメージから解放されてほしいと思います。

フロスを使って歯と歯の間の歯垢を落とす、むし歯や歯周病は細菌感染症だから防ぐことができることをぜひ知ってほしいです。

 

【参考・画像】
※1 口腔清掃学科_プラークとバイオフィルムーSUNSTER
※2 口腔細菌学 2006
※3 関山牧枝(2017)『むし歯と歯周病の病因論』(株式会社オーラルケア)
※4 食後の歯みがきについてー日本小児歯科学会
※5 ご存じですか?10人に1人の子どもに足りない歯があるってことー日本臨床矯正歯科医会

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